第三話 サイコ・デュエル・ライダー Part4

遊斗「…なんで、九朗さんが、俺のデッキを改造して、
戦いを始めるんだろう…。」

遊斗は陰に隠れて、采子と九朗が向かい合い、デュエルをする体制に入るのを見ていた。

采子「本当は、遊斗君とデュエルをしたかったのになぁ。」

九朗「それは、失敬。…けど、俺も中々面白い戦いをするぞ。」

采子「それは楽しみだねぇ。私のサイコパワーあらぶっちゃうよぉ!!」

九朗「はたして、そう上手くいくかな?
俺はあの雑魚と違って手ごわいぞ。
…それにお前、さっきずるしていたろ?」

采子「ギク!!
…。~♪采子ちゃんはぁ~、ずるなんてしてなぁいよぉ~。」

九朗「俺とのデュエルでしたら、容赦しないからな。」

采子「…あー、な・に・も、きこえなーい。」

遊斗「?ずるってなんだ?」

お互いにデュエルディスクを構えあい、デッキをシャッフルし、スタートする。

九朗&采子「「デュエル!!」」


采子50「サイコデュエルスタートぉ!!」

再び半透明の緑のサークルが采子を中心に広がり、そして消えた。

遊斗「…また、リアルダメージのデュエルかぁ。
漫画やアニメだと笑ってられるけど、
実際のあれはシャレにならないぞ。」

九朗60「一発も貰わなければ問題ないぞ、遊斗。
じゃあ、先攻はサイコデュエルのハンデとして、俺から。
ドロー!!」

采子50「ってちょっとぉ、そこはじゃんけんでしょうぅ。」

九朗60「…。」

采子50「ってもうぅ!!無視しないでよぉ!!」

九朗は采子の言葉など、まったく耳に入っていないようで、
自分の手札6枚を、しっかり吟味しているようだった。

九朗50「…あと一枚あれば戦えるな。
俺は手札から、『強欲で謙虚な壷』を発動。
デッキからカードを3枚めくり、一枚手札に加える。」

そういいデッキの一番上から3枚を表示した。

・D・D・クロウ
・砂塵の大竜巻
・盗賊の七つ道具

九朗50「俺は『D・D・クロウ』を手札に加える。」

采子50「…あちゃー、なかなかヤバいカードが手札に加えちゃったねぇ。」

九朗50「俺は『ライオウ』を召喚!!」

光のリングから、フィールドを制圧する雷の王が降臨する。

九朗23「更にカードを3枚伏せて、ターンエンド。」

采子50「…こぉれぇは、鉄壁だねぇ。」

九朗23「くっくっく。さぁ、この布陣を切り崩してこれるかな?」

采子60「やってみなきゃわかんないじゃん!!
私のタァーン!!ドロー。」

采子もカードを引き、手札を吟味するように確認する。

采子50「…一か八か、速攻魔法『サイクロン』を発動ぅ!!
そうだねぇ。一番右を破壊するよぉ!!」

ソリットヴィジョンで旋風が巻き起こり、
一番右のカードが渦に巻き込まれていく。
…しかし、そのカードは。

九朗22「残念、外れだよ。」

采子50「…『テ・ラ・フォー・ミ・ン・グ』!?」

九朗22「…くっくっく。雑魚が使うようには使わん。
デッキ圧縮兼、ブラフカードだ。」

遊斗「『テラフォ』はすごいんだぞ!!一枚ざしなら、
いく種類の中から好きなフィールド魔法を持ってこれるんだぞ!!」

九朗22「…雑魚が何かほざいているが、
気にせずデュエルを続けよう。」

遊斗「おい!!
なんだそりゃ!!」

采子40「・・・う~ん、うまくいかなかったわねぇ。
私は、『沈黙のサイコウィザード』を召喚ん、」

九朗21「トラップカード、『奈落の落とし穴』。
そのカードは除外してもろう。」

采子40「…しかた、ないねぇ。」

九朗の使ったカードの効果で、
出てきたサイキックモンスターは、何もすることなく除外されていく。

采子31「…カードを一枚伏せて、ターンエンドぉ。」

元気なくカードを1枚伏せて、
采子のターンは終わった。

遊斗「采子さんはこのターン、何もできなかった。」

九朗31「俺のターン!ドロー!
…俺は『霊滅術師 カイクウ』を召喚!!」

カイクウ「カ~イク~ウ」

采子31「あはははは、これはきっついねぇ。」

九朗31「二体のモンスターで、ダイレクトアタック!!」

采子LP8000-1800=6200
6200-1900=4300

九朗13「カードを2枚伏せて、ターンエンドだ。」

デュエルの流れは、完全に傾いてみた。

遊斗「…すごい、俺が手も足も出なかった相手を、完封している。」

しかし、この人は諦めなかった。

采子31「采子ちゃんの、サイコードローをなめちゃいけないよぉ!!
はぁー!!!」

そういうと、采子の周りに緑のオーラがあふれだした。

遊斗「…何だ、あのヤバいオーラは。」

九朗13「…。」

そのオーラは采子の体をまとうように流れ出し、
周囲の空気を圧倒していた。

采子41「ぶあぁ!!!
ドロォオー!!」

采子はオーラをまとった右手で、勢いよくカードをドローした。

采子31「マジックカード、『ブラック・ホール』を発動!!
これで、九朗、お前のモンスターをぜんめ、」

九朗12「トラップカード、『魔宮の賄賂』を発動。
一枚ドローしろ。そのかわり、黒穴は無効にする。」

九朗は、淡々と、作業をするように
伏せカードの発動を宣言した。
采子は、流石に焦る。…しかし。

采子41「こ・の・わ・た・し・に、もう一枚ドローさせてくれるの!?
ニャハッハッハッハ!!!ドロー!!」

サイコドロー力で、カードを再び引く。

九朗12「無効。」

九朗は宣言する。その時、黒穴は破壊される。

采子41「…私は今ドローしたカード、『地砕き』を発動!!!」

九朗11「トラップカード、『神の宣告』を発動。
ライフを半分支払い、そのカードの効果を無効にする。」

九朗LP8000÷2=4000

采子31「…ふぅ。
サレンダーしますうぅ。」

その瞬間、采子の体からあふれれ出るオーラが消えた。
そして、緑のサークルが消えていった。
…謎の威圧感が、消えていった。

九朗「…この最後の一枚の伏せカード、
お前に威圧になったのかな。」

そういうと、九朗はそのカードをめくって見せた。

それを見て、一番驚いたのは優斗だった。

遊斗「…『至高の木の実』!?」

采子「…ニャーハッハッハ!!!
あんたも、肝っ玉が据わってるねぇ!!
今回は、私の完敗だねぇ。」

そう言うと、笑って九朗と遊斗に近づいてきた。

采子「九朗っていったっけぇ?
遊斗君と違って、堅実なプレイングをするんだねぇ。
また戦える時があったら、デュエルしようねぇ!!」

そういい、二人と無理やり握手をした。

遊斗「ちょ、采子さん!?」

九朗「な、何なんだ、この雑魚!?」

采子「これが私なりの、スキンシップの取り方なんだよぉ。
じゃ、またあなたに会えるのを、楽しみに待ってサヨナラァ!!」

そういうと、自分のバイクに乗って、采子はどこかに行ってしまった。

九朗&遊斗「「…。」」

こうして、デュエルが終わった。


しばらく、沈黙が流れた。
…そして、遊斗の方から口を動かした。

遊斗「…九朗さん。」

九朗「…なんだ?」

遊斗「あの、…その、ありがとうございます。
俺のデッキで勝ってくれて。」

九朗「…。」

遊斗は九朗にお辞儀をしていた。
…ななめ四十五度に。

九朗「…はぁ。
あれだけメタッたデッキに俺が改造したんだ。
…勝って当たり前だ。」

遊斗「…でも、テラフォとか桑の実とか入ってたじゃないですか。」

九朗「…桑の実?」

遊斗「あ、間違えた。至高の木の実です。」

九朗「…10枚だけ、お前が好きそうなカードを残した。
後は、俺好みのカード30枚にさせてもらった。
先にお前が戦っていたからな、どういうプレイングをして、
どういうカードをどのタイミングで打てばいいか
わかったよ。」

そう言うと、九朗は遊斗にデッキを返した。

遊斗「あっ、ありがとうございます。
…お、ちゃんとデッキが戻ってる。
…いやぁ、それにしても、このデッキを使いこなしていたんですから、
やっぱり九朗さんはすごい人ですよ。」

九朗「…なぁ、遊斗。」

遊斗「…?なんですか?
九朗さん?」

遊斗は、頭にはてなマークを浮かべていた。
九朗はそれをみて、ため息を一つついて、
言葉を続けた。

九朗「…俺には、俺にしかできない戦い方がある。
…だけど、お前にはお前にしかできない戦い方がある。
…お前にしか組めない、デッキがある。
それをお前が極めればいいんだよ。
…それを手伝うことぐらいは、俺にもできる。」

遊斗「…九朗、さん。
…ぐずぅ。」

遊斗の目に、大きな涙がでてきた。

遊斗「…よぉおし!!
九朗さん、いろいろとわからない田舎者ですが、
よろしくお願いします!!」

遊斗は再び、四十五度のお辞儀をした。

九朗「…く、よろしくな。」

二人の手が自然と交差し、握り合った。

遊斗「…ところで、九朗さん。
最初に言っていた、
采子さんのした『ズル』って、なんですか?」

九朗「ああ、あれか?それは、
『寡黙なるサイコプリースト』は、墓地にサイキックがいないと、
効果は使えないんだ。
だからお前がぶちかまされたワンキルは、本来は成立しないんだ。
お前が気づかないから、ずっと黙っていたが。」

遊斗「ちょっ!!
それは教えてくださいよ!!」

九朗「雑魚が、それくらい知っておけ。
…お前には、知識から一つ一つ教えていかなくちゃいけないみたいだな。
くっくっくっく…。」

遊斗「…わぁ、九朗さん、顔が怖くなってますよ。」

九朗「これから俺がお前をたたきあげていいと考えるとな、
久しぶりにやる気が出てきてな、くっくっくっく。」

九朗の体から、邪悪なオーラがほとばしっていた。
それは、間違いなくSのものであった。

遊斗:ガタガタブルブル

九朗「じゃあ、Gちゃんの元でデュエルやりまくるぞ。
…とりあえず、用意した練習用デッキ、5つで、
お前に教えまくるぞ。くっくっくっく!!」

遊斗「じゃ、じゃあ、おれこれから
塾があるので!!
…では!!」

九朗「まて。」

ガシ!!

遊斗は九朗にしっかり肩を掴まれた。

九朗「さぁ、いくぞ。」

遊斗「しゃ、シャンセ!!!
やっぱり頼むんじゃなかったぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!」

そうして、二人はGちゃんの店に向かっていった。
…そのあと、店から断末魔が途絶えなかったのであった。



~以上、Part1からの回想でした~

阿歩理亜「…ということが、遊斗君にあったんです。」

純「…ぶあっはっはっはっは!!!
そんな面白い漫画みたいなことが、遊斗にあったんだ!!」

采子「そーなんだよぉ!!
私もね、サイコパワーを貯めるために戦ったのに、
九朗が本気出して大変だったんだよぉ!!」

純「そうなんですか!?
采子先輩も大変なんですね。」

采子「そーなんだよぉ!!
町の平和を守る、『サイコ・デュエル・ライダー』も、
楽じゃないんだよぉ。」

遊斗「…って、いつの間に采子先輩
ここにきていたんですか!?」

阿歩理亜「采子先輩、おはようございます。」

采子「はーいぃ!
おはよう阿歩理亜ぁ!!
留年しても頑張ってるみたいだねぇ。
私には、先輩って言わなくていいのにぃ。
もと同じクラスなんだからさぁ。」

阿歩理亜「雰囲気です。そのほうがいいと思って。」

遊斗「…って阿歩理亜ぁ!!
今考えると、どうしてその話をしっているんだぁ!!」

阿歩理亜と采子は顔を見合して、
遊斗に向かっていった。

采子「私が阿歩理亜に教えた。」

阿歩理亜「私は教えてもらった。」

采子「ちなみに、私はサイコパワーで、
みんなの位置を探知してここに来たんだよぉ。」

遊斗「…はぁ。」

こんな、デュエル好きなどSな先輩と、
さいこでゅえるらいだーとかいう訳のわからない先輩と、
どでかい留年生と、
スーパー料理人の幼馴染の、
日常がこれから続いていくのかぁ。
そう考えると、とても頭が重くなった。
…だけど、心が軽くなったのは、どうしてだろうかな。

…あぁ、今日も、空が青くて、あたたかいなぁ。
…これから学校かぁ。

~第三話 サイコ・デュエル・ライダー 完~
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プロフィール

しばせんし

Author:しばせんし
↑の犬の飼い主が柴戦士
いーぬは喜びゆきかけまわりー



Hyper-和食見習い小僧の20代が、遊戯王、ポケモン、その他生活の雑談を上げていくブログです。(^O^)/
何か変なところがありましたら、いつでも書いてください。迷惑コメントは容赦なくスパム

現在遊戯王でよく使うデッキは、
・スクラップ
・EMオッドアイズ魔術師
・サイフレーム
・ブラマジ
               です(^O^)/


どうしたらスクラップの良さを残し戦えるかを考えています。
スカイプデュエルも、ツイッターか、コメントで相談してもらえればできる予定。

ポケモンは、とある人の動画をきっかけにやり始めました=^_^=
ウルガモスと、カメックスを
対戦でこよなく愛して使ってます。
いつか対戦実況動画とかとってみたいなとおもっていたら取れました。
ニコニコ対戦実況動画
ダブルバトルもできるよ!!…弱いけど
だけど第六世代になってから、色々と時間が足らない様子。

再現料理も、やりたい年頃。
こう見えても現役調理師なので、
料理スキルはあるはず。
何かしてほしい再現料理がありましたら、コメントお願いします<(_ _)>

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