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【ポケモン Beautiful World】第三話 チョロネコ Part4

ホワイト「…すいません。お話を盗み聞きしてしまって。」

扉をあけ、アデクさんの前に出て素直に謝罪をした。

アデク「いや、大丈夫だ。気にすることはない。…まぁ、そこにいないで、こっちに来なさい。」

ホワイト「はい、失礼します。」

そう言いホワイトはアデクさんの近くによった。


アデク「まぁ、ここに座りなさい。」

ホワイト「はい。」

アデク「…正座なんぞしなくて大丈夫だ。もっと楽にしなさい。」

ホワイト「…はい。」

そう言われ、ホワイトは正座を崩し、胡坐をかいた。

アデク「何、堅苦しいことを話すつもりではない。お前ももう旅立つのであろう?…本当はもう少し面倒を見てやりたかったが、用事もあると聞いた。だからこれだけ渡しておこうと思っての。」

そう言い、アデクさんは後ろから小さな箱を取り出し、ホワイトの前に差し出した。

ホワイト「…これは!」

アデク「…『回復キット』じゃ。一日のうちに多用しなければ、手持ちのポケモンを瞬時に回復してくれるものじゃ。…全部で5つある。これを持っていきなさい。」

ホワイトは回復アイテムを持っていないので、これはとても心強い贈り物だった。
…これだけあれば、よほどのことがない限りポカブが倒れることはない。
…しかし、これだけの回復キットはやはりそれだけの値が張る。

ホワイト「…いいんですか?」

アデク「ああ、きっとお前の役に立つだろう。…気を付けていくんじゃぞ。」

ホワイトは申し訳なさそうな顔をしたが、アデクさんは笑顔で回復キッドをホワイトに差し出した。

ホワイト「…。」

アデク「?」

…しかし、ホワイトはそれをすぐに受け取らず、下を向いていた。
その顔には、何か重たそうな気配を感じずにはいられなかった。
…ホワイトには、迷いがあるのだ。

ホワイト「…アデクさん。」

アデク「…どうした?」

そんなホワイトに対して、優しい顔でアデクは応えた。
その顔を見て、ホワイトは重い口を開いた。

ホワイト「…アデクさんが、さっき話していたのは、…昔アデクさんと一緒にいたポケモンですよね?」

アデク「…ああ、そうじゃ。わしの相棒と呼べるポケモンだった。」

ホワイト「…アデクさんは、アデクさんは、そのポケモンがいなくなったとき、どうでしたか…。」

アデク「!?…。」

ホワイトの言葉に、アデクは驚いた。…だが、直ぐに察し自分が紡ぐべき言葉を語った。

アデク「…とても、悲しかったよ。とても悲しくて、悲しくて…、何も手が付かなかった…。」

そう昔を思いだしながら語り始めたアデクの顔は、とても悲しい顔をしていた。

アデク「…どうしたらいいかわからなくなった。今までいて当たり前だった存在が、自分の目の前からいなくなったというのは、そういうことなんだと、わかることにすら時間がかかった。」

アデクは自分の杯を軽く舐め、下を向いた。
…その後顔を上げたときには、悲しい顔は、微笑に変わっていた。

アデク「…だがの、わしは知った。教えられたんじゃ。」

ホワイト「…何をですか?」

ホワイトの問いに、アデクは答え始めた。

アデク「…いなくなったものに対して嘆き悲しみ続けてるより、今と未来のために、力一杯できることをしていくこと。それが、自分と亡くなったものと世界に対してできる事なんだと。」

そういうアデクの顔は、先ほどと違って光がさしているような顔になっており、確固たる決意がみえた。

ホワイト「…。」

…その姿は今のホワイトには、とても力強く見えた。

アデク「…だから今わしは、この街でポケモンを通してできる事をしている。トレーナーやポケモンのアドバイスには特に力を入れているつもりじゃ。」

ホワイト「…だから、野生のポケモンにも優しくなれるんですね…。」

アデク「だからの、ホワイト。お前もいつまでも思い悩まず、今と未来の為に力を尽くすことに集中しなさい。…どんなに嘆いて悔やんでも、過去を戻すことはできん。
…それならば、お前のその素晴らしい力を、今目の前にいる者の為に尽くすべきじゃ。」

ホワイト「…。」

そこまでアデクが言ったところで、暫く沈黙が続いた。
しかしその沈黙は、確かに今のホワイトには必要な沈黙だった。

アデク「…おお、すまない。おしゃべりが過ぎてしまったようじゃな。…さぁ、行きなさい!!わしはよほどのことがない限りここにいる!お前が悩んだり、立ち止った時はいつでもここに来なさい!」

そういいアデクは笑顔で立ち上がり、ホワイトに旅立つを促した。

ホワイト「アデクさん…。」

アデク「…そうじゃ、『回復キット』と一緒に、これも持っていきなさい。…わしなりの、幸運のお守りじゃ。」

そう言うと、自分の首から下げているボールを一つとり、ホワイトの目の前に置いた。

ホワイト「…『ハイパーボール』。」

アデク「そうじゃ。これはあくまで、お守りじゃ!使うんじゃないぞ。」

ホワイト「…いただきます。」

ホワイトは、急ぎ足でアデクが差し出したものを全てバックにつめ立ち上がった。
そのまま扉の前まで来たところで振り返った。

ホワイト「色々とありがとうございます。また…お世話になるときはよろしくお願いします。」

アデク「いつでも来なさい。いってらっしゃい。ホワイト。」

ホワイトは、扉に手をかけ振り返ると、そう言いにっこり笑うアデクがそこにいた。

ホワイト「…いってきます。」

そう小さな声でいい、ホワイトはその場を後にした。

アデク「…。」

ホワイトがいなくなった後、一人その場に残ったアデクは、再び胡坐をかいて座り杯を持った。
そして再び棚を見ると杯を仰ぎ、喋りだした。

アデク「…ホワイトか。あの子を見ていると、昔の自分を見ているようで、心配でしょうがなくての…。だがの、今のアイツには必要なことなんじゃ。…わしがしてやれることはこの程度じゃろう…。…自分で世界を閉じないで、早く開ければよいのじゃが…。」



…第三話 チョロネコ END
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テーマ : ポケットモンスターブラック2・ホワイト2
ジャンル : ゲーム

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プロフィール

しばせんし

Author:しばせんし
↑の犬の飼い主が柴戦士
いーぬは喜びゆきかけまわりー



Hyper-和食見習い小僧の20代が、遊戯王、ポケモン、その他生活の雑談を上げていくブログです。(^O^)/
何か変なところがありましたら、いつでも書いてください。迷惑コメントは容赦なくスパム

現在遊戯王でよく使うデッキは、
・スクラップ
・EMオッドアイズ魔術師
・サイフレーム
・ブラマジ
               です(^O^)/


どうしたらスクラップの良さを残し戦えるかを考えています。
スカイプデュエルも、ツイッターか、コメントで相談してもらえればできる予定。

ポケモンは、とある人の動画をきっかけにやり始めました=^_^=
ウルガモスと、カメックスを
対戦でこよなく愛して使ってます。
いつか対戦実況動画とかとってみたいなとおもっていたら取れました。
ニコニコ対戦実況動画
ダブルバトルもできるよ!!…弱いけど
だけど第六世代になってから、色々と時間が足らない様子。

再現料理も、やりたい年頃。
こう見えても現役調理師なので、
料理スキルはあるはず。
何かしてほしい再現料理がありましたら、コメントお願いします<(_ _)>

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