【ポケモン Beautiful World】第五話 ポカブとホワイト Part1

…体が痛い。全部だ。
意識が戻って、まずそう思った。

ホワイト「…うぅ。」

ハーデリア「…ば、ばぅ。」

すぐ隣にハーデリアがいて、そのおかげで起きれたようだった。
…そう、すぐ隣にハーデリアがいたのだ。
崖から自分は落ちたのに…。

ホワイト「ハーデリア…?…あれ?ここは?」

…思い出した。
街の高台で、景色を観ていた時、手すりから落ちてしまったんだ…。
だけど、ハーデリアは一緒に落ちなかったはず…。
どうしてハーデリアがここにいるんだろう…?

ハーデリア「ば、バウ…。」

ホワイト「…ハーデリア!!凄い傷!!だいじょ、いつつぅ・・・・。」

…そうか、落ちるときハーデリアが庇ってくれたんだ…。だから僕は生きているんだ。
あれだけの高さがあるんだ。…死んでも可笑しくない…。
…だから、死んでも可笑しくないのを庇ったハーデリアは…。

ハーデリア「バウ…。」

ホワイト「僕を庇ってくれたんだね…。ここは…。…やっぱり崖下だよね…。…ッぅ…。」

脚に痛みを感じた。見てみると血が出ているのがわかった。
動かそうにも、動かなかった。
…正直見たくない感じになっている。
だけど、ハーデリアも酷いことになっていた…。
当然だ…。僕を庇ったんだから。

ホワイト「…ハーデリアは、…動ける?」

ハーデリア「…バウ。」

…聞くまでもなかったのに、聞いてしまった。聞いて無事であってほしいと思ったからだ。そんなわけないのに。

ホワイト「…やっぱりだめか。動けるなら、君だけでも逃げてほしかったんだけど…。」

ハーデリア「…バウ…。」

ホワイト「…これは…。」

体に冷たいものを感じた。ふと空を見上げると、大粒の水滴が、空から僕たちを包み込むように降り注いできた。
どこまでも冷たく、どこまでも重いその水滴は骨まで沁みるようだった。

ホワイト「…雨…降ってきちゃったね…。…ッぅ!」

ハーデリア「…。」

その様子を見るなり、無言でハーデリアは動き出し、ゆっくりだがだが確実に、ホワイトの傷の部分に来て優しく圧し掛かった。

ホワイト「!?ハーデリア!いいよ!!傷に障るよ!!楽にしててよ!!」

ハーデリア「バウ!!」

…しかし、ハーデリアは退こうとしない。その体を、大粒の強い水滴から主人を守るために張った。
…例え自分の体がどんなに傷つき、その先になにが待っていようと…。

ホワイト「ハーデリア…。」






ヒュウ「…そこまでが、俺がホワイトから聞いた内容だ…。」

アデク「…。」

ヒュウ「…結局ホワイトとハーデリアは、雨が降り始めてから3時間くらい…夜の8時過ぎに見つかった。…その時には、ホワイトは弱っていたが、生きていた。…だけど、ハーデリアは…。」

アデク「…言わなくてよい。その先は…わかる。」

ヒュウの口から語られたのは、想像以上に重い話だった。…昔自分の大事にしていたポケモンが、自分のせいで死に、そして最後まで自分を庇おうと力を尽くしてくれた…。
…そんな経験を自分したら、一体どうなってしまうのだろう…。
…いや、それでも…。

ヒュウ「…そして、それからなんだ。ホワイトが執拗に、トレーニング、勉強、なんにでも人がやる以上にのめり込むようになったのは…。」

アデク「…と言うと?」

ヒュウ「…。」





小ヒュウ「ホワイト!!遊ぼうぜ!!」

小ホワイト「ヒュウさんごめんなさい。ちょっと早く家に帰るので…。」

ヒュウ「…そうか、気を付けてな!」

ホワイト「はい、ありがとうございます。ヒュウさんも気を付けて。」

夕方、学校が終わり皆が友達を見つけ暗くなるまで一生懸命遊ぶ時間、ただ一人誰にも近づかずそそくさと家に向かって走るホワイトの姿がそこにあった。

???A「おい、ヒュウ、あいつに話しかけるのやめた方がいいぜ!…きっとあの日の事故で、頭まで可笑しくなっちまったんだよ。」

ヒュウ「…いや、それは…。」

???B「お前まで可笑しな奴だと思われるぞ…。」

ヒュウ「…。」

ヒュウは二人の言葉を無視し、心配そうな眼差しでホワイトを見守るのであった…。





ヒュウ「だけど俺は知っていたんだ。…ホワイトが、もうハーデリアの悲劇を繰り返したくない一心で、自分自身を磨き続けていたのを…。…普通なら俺たちの年でやらないようなトレーニングや勉強を…みんなが見ていないところでやっていたのを…。」

アデク「…なるほど、だからお前はポケモンが好きでも、ポケモンを遠ざけるように今までしたわけなんだな。ホワイトよ…。」

ホワイト「…。」

ホワイトは答えなかった。…だけどその沈黙と顔が、それが事実だということを物語っていた。

アデク「…だったら、わしがオマエに何か語るより、もっと適任の者がおる。…入ってきておくれ。」

アデクがそう言うと、ずっとドアの傍で待機していたかのように、すぐに見覚えのある人物が一人、入ってきた。

ホワイト「…あなたは!?」

ベル「…話は聞いたよ…。…大変だったんだね、ホワイト君…。」



…Part2へ続く
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しばせんし

Author:しばせんし
↑の犬の飼い主が柴戦士
いーぬは喜びゆきかけまわりー



Hyper-和食見習い小僧の20代が、遊戯王、ポケモン、その他生活の雑談を上げていくブログです。(^O^)/
何か変なところがありましたら、いつでも書いてください。迷惑コメントは容赦なくスパム

現在遊戯王でよく使うデッキは、
・スクラップ
・EMオッドアイズ魔術師
・サイフレーム
・ブラマジ
               です(^O^)/


どうしたらスクラップの良さを残し戦えるかを考えています。
スカイプデュエルも、ツイッターか、コメントで相談してもらえればできる予定。

ポケモンは、とある人の動画をきっかけにやり始めました=^_^=
ウルガモスと、カメックスを
対戦でこよなく愛して使ってます。
いつか対戦実況動画とかとってみたいなとおもっていたら取れました。
ニコニコ対戦実況動画
ダブルバトルもできるよ!!…弱いけど
だけど第六世代になってから、色々と時間が足らない様子。

再現料理も、やりたい年頃。
こう見えても現役調理師なので、
料理スキルはあるはず。
何かしてほしい再現料理がありましたら、コメントお願いします<(_ _)>

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