【ポケモン Beautiful World】第十話 転機 Part2

ジャガ「…アイリス。」

アイリス「ん?なに?ジャガ?」

アイリスは、ソウリュウシティの自分の部屋にいた。いつも通り明るくドアを開けたジャガを迎えたつもりだったが、その顔に浮かぶ重さから直ぐにただ事ではないということに気が付いた。
そして、次にジャガの口から語られた言葉に、更に衝撃を受けなくてはならなかった…。

ジャガ「…ブラックが、…失踪したらしい。」
アイリス「…え、」

…ありえない事だった。自分よりポケモンと通じ合い、強いトレーナーであり、チャンピオンであり、…そして、大切な人であるブラックが失踪…それが意味することは、…最悪の結果であった。

アイリス「…ウソ、だよね。あのブラックがしっそうなんて…きっとどこかにひょこって旅にでただけだよね…!?」

言葉にして確かめずにはいられなかった。信じたくなかったから。
ウソだとジャガに言ってほしかったから。…だけど待っていたのは、残酷な返答だけだった。

ジャガ「…確かな筋の情報だ。…現在、フウロさんを中心に様々なトレーナーが捜索に出ている。」

…ジャガがそこまで言うんだ。間違いないんだ。
変わりようのない真実なんだ。そう考えれば考えるほど、頭の中で大きな渦が起き、目の前が真っ暗になるようだった。

アイリス「…。」

ジャガ「…どうした?アイリス?」

アイリス「…。」

気が付くと自分の両目に水が滲み出ていて、それが止まらなくなっていた。

ジャガ「…アイリス…。」

アイリス「…うぇぇん…。うええん!!」

ジャガ「…。」

…もう、あの厳しくも優しい言葉は自分にはかからない。
もう、笑って自分の頭を撫でてはくれない。
…例え、自分に心がないとわかっていても、いつもそうしてくれたあの人は…。
そう考えれば、考えるほど、何も考えられなくなり、その場にうずくまり床を濡らすことしかできなかった。

アイリス「うええん!!…ブラック…、うええん!!」

ジャガ「…。
…アイリス!!」


アイリス「!?」

だけど、ジャガはしっかりしていた。両手でしっかりアイリスの顔を上げ、その洪水のような瞳をしっかりと見据えて、言った。

ジャガ「悲しむのもいい!嘆くのもいい!!…だが、お前は強い!…わしより。…だからこそ、今のお前にしかできないことがあるだろう!!」

アイリス「…私にしかできない事…?」

突然のことでキョトンとしかできなかった。
…が、言っている意味は分かった。わかるぐらいの頭はあった。

ジャガ「そうだ!!チャンピオンがいない今、イッシュ地方に昔のプラズマ団みたいな連中が現れたら、どうなる!?昔以上の混乱が起きるであろう!!そんな時、何が必要になる!?…ここまで言えば、お前にはわかるであろう!?」

アイリス「…。
…。…。…。
…あ!」

ジャガ「わしにでなく、お前ならできる!お前の力も、ブラックは認めている!
…言っていただろ!?ブラックの次に強いのは、お前だと!」

そこまで力強く勢いで言い切ると、アイリスはもう泣いていなかった。
その目には闘志が宿り、子供の用に泣きじゃくる姿はいなかった。…その姿は一流のポケモントレーナーだった。

アイリス「…わかった。ジャガ。」

ジャガ「…アイリス。」

アイリス「…ジャガ、手伝ってください。この子を、この子と心を通わせれば、…いや、通わせないと!!臆病だけど、強い子のこと。」

そういい、アイリスはハイパーボールを取り出た。

ジャガ「…それは、ブラックから渡されたポケモンか!!…わかった。ついてきなさい。地下のレスリング場に行こう。」





ヒュウ「…それよりよ、ちょっとまたアドバイスお願いできないか?俺の『ミジュるぜ』と、『マメるぜ』の戦い方のアドバイスを。」

ホワイトはそう言われて少し考えるような体勢をとって言った。

ホワイト「…そうですね。前みたいになんでも突っ込む戦い方じゃなくなったのは、凄いと思います。…前やっていた特訓の成果ですか?」

ヒュウ「お!わかるか!実践できていてよかったぜ!!」

ホワイト「…とりあえず、現状のまま頑張ればいいと思います。ただ、『ミジュるぜ』は自分の体に水がかかってもびっくりしないようになって、『マメるぜ』はもう少し高く飛べるようになった方が…、高所恐怖症は何とかした方がいいですかね…飛行ポケモンですし。」

ヒュウ「たはは、やっぱりな。…どんなポケモンにも苦手はあるしな。まぁそれがいいんだけどな。」

ホワイト「そうですよ。僕のゼニだって、凄く的確に水鉄砲を当てますけど、接近戦は苦手ですし、イルだって、女トレーナー♀ポケモンには本当強いですけど、男トレーナー♂ポケモンには闘争心すら出さない。…それに、チャオブーも、オールマイティに何でもこなしますけど…。」

ヒュウ「…あぁ、相手の手早い攻撃にひるむ感じがあるよな。」

ホワイトはチャオブーがいるボールを見つめながら言った。

ホワイト「…昔のチョロネコの時の経験ですね…。頭では大丈夫なんですけど。体が条件反射で動いちゃうですね…。」

ヒュウ「う~む、それはこの先ちょっとつらいよな。」

ホワイト「…ま!何とかしますよ!」

そう、ヒュウを真似たような明るさをみせホワイトは言い切った。

ホワイト「…それにしても、プラズマ団いませんね…。」

ヒュウ「…ああ、そのな…巻き込んで悪いけどプラズマ団は、許せないッ!!」

そう言うヒュウの言葉には力がこもっており、手にも顔にもその様子が見て取れるようだった。

ホワイト「…大丈夫ですよ。それに、一緒に探した方が早く見つかりますよ!」

ヒュウ「そうか、ありがとう…。そういや、あの幼女は、なんなんだろうな…。俺たちをここを教えてくれたのはいいけど、結局入口で待機してるし。」

ホワイト「…あの、ヒュウさん。」

ヒュウ「…ん?なんだ?」

やたらとホワイトが改まったような態度をとることにヒュウは疑問を感じた。

ホワイト「…あの人は、『アイリス』さんというかたで、ヒュウさんたちと同じくらいの年の方で、昔はブラックさんと渡り合えたと言われる強いドラゴン使いのトレーナーなんです。」

ヒュウ「…えええ!!嘘だぁ!!あんな幼女が、俺たちより年上で、かつそんな強いトレーナーなわけねぇ!!」

思わず力を入れホワイトに詰め寄った!

ホワイト「ほ、本当ですよ。その力で、二年前のプラズマ団が暴れたときは、かなり活躍したとか…。」

ヒュウ「そうなのか…う~ん。」

自分の頭をくしゃくしゃにかき回しながらヒュウは言った。

ヒュウ「どうも腑にちねぇ…。むう。
…そうだよな。見た目なんて関係ねぇ。強くないと守れないものがあるからなッ!」

ホワイト「…ヒュウさん…。」

…ホワイトの事をヒュウがよく知っているように、ヒュウの事もまたホワイトはよく知っていた。その為、今ヒュウが言っていた言葉の一つ一つが、とても心に響くものにあった。
…だが、そんなホワイトの様子に気づいたヒュウは、明るい声でいつもの調子に戻った。

ヒュウ「あ、すまんすまん。
俺の事はいいだろ?さっさとプラズマ団を探すぜッ!!」

そういい、ホワイトの先を駆け出した。その様子を、温かい目で見守るようにホワイトは追いかけた。



…Part3へ続く
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テーマ : ポケットモンスターブラック2・ホワイト2
ジャンル : ゲーム

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しばせんし

Author:しばせんし
↑の犬の飼い主が柴戦士
いーぬは喜びゆきかけまわりー



Hyper-和食見習い小僧の20代が、遊戯王、ポケモン、その他生活の雑談を上げていくブログです。(^O^)/
何か変なところがありましたら、いつでも書いてください。迷惑コメントは容赦なくスパム

現在遊戯王でよく使うデッキは、
・スクラップ
・EMオッドアイズ魔術師
・サイフレーム
・ブラマジ
               です(^O^)/


どうしたらスクラップの良さを残し戦えるかを考えています。
スカイプデュエルも、ツイッターか、コメントで相談してもらえればできる予定。

ポケモンは、とある人の動画をきっかけにやり始めました=^_^=
ウルガモスと、カメックスを
対戦でこよなく愛して使ってます。
いつか対戦実況動画とかとってみたいなとおもっていたら取れました。
ニコニコ対戦実況動画
ダブルバトルもできるよ!!…弱いけど
だけど第六世代になってから、色々と時間が足らない様子。

再現料理も、やりたい年頃。
こう見えても現役調理師なので、
料理スキルはあるはず。
何かしてほしい再現料理がありましたら、コメントお願いします<(_ _)>

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