【遊戯王ZEXAL CN5】翻弄のカイト!奇怪な科学者と赤眼の粉塵竜! Part1 【第三話】

バーナァー「…剣裂君、無事とれたよ。データ。
凌牙君からは、カオスエクシーズチェンジの事。
璃緒ちゃんから治療データの総まとめ。
…これだけあれば、大分捗ると思うよ。」

バーナァー、六子、剣裂、蕪木はいつもの研究室にいた。
剣裂は椅子に座り、机の上で手を組んでいた。
その横にバーナァーがファイルにまとめた資料をもって差し出していた。
六子は少し離れた所で立ち、その様子を見ていた。
蕪木は相変わらず、なぜか剣裂の真似をするように座っていた。

剣裂「バーナァーさん。ありがとうございます。」

そういい、剣裂はバーナァーに差し出されているファイルを受け取った。
バーナァーはにぃと笑顔を浮かべ、今度は別のファイルを差し出した。

バーナァー「それと、これは六子ちゃんの手柄だね。
遊馬君のデッキデータだ。流石だよね。遊馬君が今使っているデッキの中身が9割がた割れてしまったんだから。」

そういいバーナァーは六子のほうを向いた。
六子は顔を逸らすように言った。

六子「…でも、すいません。エクストラデッキの内容まではわかりませんでした…。」

剣裂「構わない。彼の今までのデュエルデータからエクストラデッキの内容はほぼ割れているといっても過言ではない。
それに、彼は異常に『希望皇ホープ』を呼ぶ傾向があるようだ。
…ありがとう、六子。」

そういい、剣裂は少し笑った。その表情に六子は少し安堵の息を吐いた。
しかし蕪木はなぜか威圧的な顔と声で言った。

蕪木「ふん!よかったな六子ぉ!!無事に汚名が返上できたみたいで!」

剣裂「こら蕪木、変なことを言うんじゃない。」

調子に乗っている蕪木に、剣裂は厳しい一言を言った。その途端蕪木はしゅんとしぼみ剣裂と六子のほうを交互に見て行った。

蕪木「…すいません。剣裂さん。
すいません…六子。」

六子「え、…えぇ。大丈夫ですわ。お気になさらず。」

六子は、そんな蕪木のテンションについていけず苦笑いして答えた。

剣裂「そういえば蕪木、お前に前から頼んでおいたことは、順調なんだろうな?」

蕪木「…その件はご安心ください剣裂さん。この蕪木抜かりなく進めております。
…何せ作戦立案は完璧です!ぜひご期待ください!」

妙に大大しく言う蕪木に、剣裂は一つため息を吐いて真面目な顔で言った。

剣裂「…蕪木。お前は本当にそういうことが好きだな。今のところ何も支障が出ていないから構わんが、あまり珍事にハマるでないぞ。」

蕪木「…はい、すいません。」

その一言にしゅんと再びしぼむ蕪木。
…六子は、自分の傍に来たバーナァーに思わず小声で尋ねた。

六子「…ねぇ、バーナァーさん。」

バーナァー「…ん?どうしたんだい?六子ちゃん。」

六子「…蕪木さんは、私がみるといつでもあんな、その、なんといいますか…ちょっと普通の人とは違う感じなんですけど、大丈夫なのでしょうか?
…剣裂さんは、なぜ今回、蕪木さんを私たちの仲間に…?」

その言葉にバーナァーは苦笑し、言った。

バーナァー「…六子ちゃん。
ああ見えて、蕪木君は凄いやり手なんだよ!
剣裂君の研究室の中で一番若いのに、一番の研究成果をたたき出し、その上一番賢い。
今回の作戦の科学的なことは、彼が半分担っているんだよ。
…まぁ、君の言う通り、ちょっと普通と違うところがあるけどね。」

そういい二人は蕪木のほうを見た。
…そこには、椅子から降りて、剣裂に向かって綺麗に三本指で土下座をする向きの姿があった…。
…。

六子「ハァ…そうなのですか…。それに、たまに蕪木さんがいう、
『閃光隻眼』(シャイニング・レッドアイ)ってなんなんでしょう?」

バーナァー「…あぁ、あれはね。彼がただそう言っているだけで、
特に意味はないんだ。ただ彼の目が赤く輝いているだけでね。
別に、特段特殊能力があるとか、そういう意味じゃないんだよね。
彼自身の気合の入れ方ってことでいいと思うよ。
…まぁ、『隻眼』って本当は片目がないことをいうんだけど、彼、意味間違えて『赤い目のこと』って思っているから、そういうことらしいよ…。」

六子「ハァ…そうですか…いや、悪い人ではないと思うのですけど、どうもなれなくてですね…。」

再び彼を見ると、今度は立ち上がりガッツポーズをとっている彼がいた。
そんな彼を見て剣裂は少し笑いながらため息をついていた。

バーナァー「…。
まぁ…それが彼だからね。その性格のせいか、彼自身も苦労しているみたいだしね。
…けど見ていると分かるけど、蕪木君、剣裂君には誠実に対応しているでしょ?
それだけ剣裂君のことを慕っているんだよ。だから心配しなくて大丈夫だよ。
わたし達はわたし達でできる事を、頑張ろう!
…引き続き頼むよ!六子ちゃん!」

六子には、蕪木の説明の事より、最後にバーナァーが言った一言のほうが、重くのしかかった。
…私は、せっかくできた友達に、嘘をつきながら頑張らないといけない…。
だけど、それをしないと…。

六子「ええ…わかっていますわ…。」

六子はバーナァーと目を合わせず、気持ち小声でそう言った。

小夜「みんなー!ごはんのじかんだよー!」

そんな時、研究室の扉は元気よく開かれた!
そこには笑顔いっぱいの小夜ちゃんが立っていた!
暖かい光と暖かい香りが、研究室に立ち込めた。
小夜が来たことで流石に驚きの表情を浮かべた剣裂は立ち上がり、扉の所にいる小夜に近づいた。

剣裂「小夜!!…ここに入ってきちゃダメといっただろう!!」

優しく、だけど力強く剣裂は小夜に言った。
小夜はしゅんとしながら下を向きながら見上げるように剣裂にいった。

小夜「…ごめんなさい。けんさきお兄さん…。でも、みんなでごはんたべたくて…。」

そんな小夜の様子を見て、剣裂は笑みを浮かべみんなのほうを見て言った。

剣裂「小夜…そうだな。私が悪かった…。
みんな!一旦休憩だ!
食事にしよう!蕪木、手伝ってくれ。」

蕪木「はい!剣裂さん!」

そういい、剣裂は小夜と仲良く手をつなぎ、扉から外に出て行った。
それに引き続くように蕪木も立ち上がり、ものすごいスピードで扉から外に出て行った。

バーナァー「お!それじゃあ行こうか、六子ちゃん!」

六子「ええ!…
…やっぱりみんなでご飯はいいですわね。」

六子はふと、自分の家族、そして遊馬達と一緒にたべてきたご飯の事を思いながらそう言った。

バーナァー「ああそうだね!
…六子ちゃん。
わたしたちは、この笑顔を守るため、今このことをやっている。
それを忘れないで頑張ろう。」

バーナァーは、自分自身にそう言い聞かせるかのように言いながら、先に扉から外に出て行った。
六子はバーナァーが行くのを見届けた後、小声で言った。

六子「…ええ…そうですわね。」

そして六子も扉から外に出て行き、扉は閉められた。
研究室は、空になった。




ハルト「…ン?」

カイト「おはようハルト…よく眠れたかい?」

ハルトは、起きた。
朝が来たからだ。
自分の部屋に、柔らく眩しい光が差し込んだ。
顔を左上にあげると、そこには優しい笑顔の兄さん、オービタルがいた。

ハルト「うん、兄さん…おはよう。もう朝なんだね。」

カイト「…ハルト…お前のそんな幸せそうな寝顔を久しぶりにみたよ。」

ハルト「だって、兄さん。」

カイト「ん?」

そう言うと、僕は笑いながら言葉を一旦区切って心の底から言った。

ハルト「またみんなで、父さんとオービタル、そして兄さんと一緒に仲良く暮らせるんだよ。
とっても嬉しいよ!」

兄さんも、父さんも僕のために今まで必死になって、ボロボロになりながら頑張ってくれた!
その間は、家族なんて、あってないようなものだった…。
特に父さんは、本当に人が変わったように物事に打ち込んでいた。
だけど、遊馬やアストラル、沢山の人の力のおかげでそれも終わって、また前みたいに幸せな日々が始まる!そう考えると、胸が幸せでいっぱいになった!

カイト「ハルト…。」

兄さんは心の底からほっとしたような表情を浮かべ、そう言葉を口から洩らした。
…兄さんも、今日みたいな日が訪れるのを目標に今まで頑張ってきたんだ!
とっても嬉しいのは、ぼくだけじゃない!

オービタル「カイト様!朝食の準備ができております!」

オービタルも、どこか嬉しそうだった。
長年付き添っているからわかる!

カイト「…オービタル、ハルトを連れて行ってくれ。俺はいつものように、あとで食べる。」

だけど、兄さんは目を閉じオービタルのほうを見ないでそんなことを言った。
その言葉に、ぼくとオービタルは驚いた。

オービタル「カ、カシコマリ、」

オービタルもとっても慌てている!…これじゃダメだ!
ここは僕が、しっかり言わなくちゃ!
兄さんはこういうところがあるから、僕が補わなくっちゃ!
そう思い、ベットから出て立ち上がって兄さんに言った。

ハルト「兄さん、駄目だよ。僕たち父さんとも仲直りしたんだから、みんなでご飯を食べなくっちゃ。」

カイト「ハ、ハルト!?」

僕がそんなことを言うから、兄さんも相当驚いているようだった。
今がチャンスと思い、僕はオービタルのほうを見て言った。

ハルト「オービタル、僕が着替えるまで、兄さんが逃げないように見張ってくれないかな?」

オービタル「カシコマリ!」

そういうと、オービタルもどこか嬉しそうに兄さんの後ろに回り込み、その体をがっちりホールドした。

カイト「な!?オービタル!は、離せ!!」

オービタル「申し訳ございませんカイト様…ハルト様のご命令なので…。」

ハルト「兄さんは照れ屋だからね。これくらいしないと父さんに会おうとすらしないからね…、うん!兄さん!着替え終わったから、一緒に下に降りよう!」

あまり二人を待たせないように素早くいつもの服に着替えた僕は、兄さんの手を取って顔を見てそう言った。
一瞬何か言いたそうな顔をしたけど、兄さんは観念したのか言った。

カイト「…ああ、しょうがない。わかった。」

オービタル「!?カイト様!!このオービタル!嬉しいでございます!」

オービタル、ロボットなのにうれし泣きしているよ!
僕もオービタルじゃないけど、とっても嬉しかった!
僕は兄さんの手を引いて歩きながら言った。

ハルト「それじゃあ!行こう!兄さん!オービタル!」



…ここは、居間。
どこの家にでもあるような?(僕はあまり他の人の家にお邪魔したことがないけど、遊馬の家もこんな感じだったからあってるよね?)普通の居間だ。
そこのテーブルの上には、三人分の朝食というにはちょっと豪華な品々が、不恰好だけど丁寧に盛り付けられて置かれていた。
そしてそのテーブルの上を眺めながらウロウロしているのは、エプロン姿の父さんだ!

ハルト「父さん、おはよう!」

僕の声に気付いた父さんは、僕と兄さんを見て、少しおどおどしながら言った。

フェイカー「…ああ、おはよう、ハルト。すまんなオービタル。」

オービタル「いえいえ!お安い御用であります!」

やっぱり!父さんはオービタルに僕と兄さんをここに連れてくるように頼んでいたんだ!
オービタルの様子から、そんなことじゃないんかなぁっておもっていたけど、当たっていたよかった!
だったら、僕がここでしなきゃいけないことは!

ハルト「ほら!兄さんも父さんに挨拶しないと!」

そういい兄さんの方を見て、つないでいる手を振って促した。
兄さんは目をつぶって何か考えるようだった。

カイト「…。」

フェイカー「…あ…。」

父さんも、自分から勇気を出して声をかけようとしたけど、失敗したみたいだ。
…兄さんと父さんの関係は、僕を助ける一件で相当悪くなってしまった。
だからこそ父さんは、父さんなりに兄さんにもう一度ちゃんと歩み寄りたいんだ。
父さんは兄さんにちゃんと謝りはしたものの、その微妙な溝は、まだ埋まっていない。
だからこそ、今日はこういう準備をしたんだ。
暫く沈黙が続いたけど、その沈黙を破ったのは、兄さんの方だった。
兄さんは、目こそ合せなかったけど、確かに言った。

カイト「…おはよう、ございます…。」

その一言に、僕たちは皆笑顔になった!

フェイカー「…ああ、おはよう、カイト。そして、ありがとう。」

ハルト「それじゃあ!ご飯食べよう!折角のご飯が冷めちゃうよ!」

そういい、僕は自分の席に座った。
兄さんも何も言わず黙って自分の席に座った。
父さんも。
父さんと兄さんの席は、昔からお互いに向かい合うような場所だった。

フェイカー「おおそうだな。…久しぶりだな。こうみんなでご飯を食べるのは。」

カイト「…父さん。」

フェイカー「…ん?どうしたんだ?…カイト?」

父さんも、兄さんも、お互いに相手の名前を呼ぶのにどこか照れくささを感じているようだった。
兄さんは、今日テーブルの上に並んでいる料理を見て言った。

カイト「…今日の朝食、作って企画したのは父さん…なのか?」

フェイカー「…ああ、わかってしまったか。
やはり前まで食べていたものと明らかに出来が悪いからな。
下手なりに作らせてもらったよ。」

兄さんもやっぱり気づいたんだ。
今日朝食として並んでいる料理は、全部僕や兄さんが好物なものしかない。
だけど、明らかに見た目が悪くてエプロン姿をしていることから、作ったのは父さんなんだ。
だけど、僕たちに美味しくそして楽しく食べてもらおうっていう工夫や思いが、一つ一つに見て分かった。
兄さんも、そのことに気が付いているはずだ。

カイト「…いや、ありがとう。父さん。」

フェイカー「…カイト…。」

その『父さん』と『カイト』っていう言葉に、僕は照れくささを感じなかった。
昔の、自然とお互いに呼び合うときの声だった!

ハルト「さぁ!兄さん座って座って!オービタル!飲み物お願いね!」

オービタル「カシコマリ!」

オービタルは僕たちに温かい飲み物を持ってきてくれた。
そのいい香りが、僕たちの食卓をより温めてくれた!
僕は、素敵な一日の始まりを予感しながら、いっぱい笑って言った。

ハルト「それじゃあ、頂きます!」



…Part2に続く
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しばせんし

Author:しばせんし
↑の犬の飼い主が柴戦士
いーぬは喜びゆきかけまわりー



Hyper-和食見習い小僧の20代が、遊戯王、ポケモン、その他生活の雑談を上げていくブログです。(^O^)/
何か変なところがありましたら、いつでも書いてください。迷惑コメントは容赦なくスパム

現在遊戯王でよく使うデッキは、
・スクラップ
・EMオッドアイズ魔術師
・サイフレーム
・ブラマジ
               です(^O^)/


どうしたらスクラップの良さを残し戦えるかを考えています。
スカイプデュエルも、ツイッターか、コメントで相談してもらえればできる予定。

ポケモンは、とある人の動画をきっかけにやり始めました=^_^=
ウルガモスと、カメックスを
対戦でこよなく愛して使ってます。
いつか対戦実況動画とかとってみたいなとおもっていたら取れました。
ニコニコ対戦実況動画
ダブルバトルもできるよ!!…弱いけど
だけど第六世代になってから、色々と時間が足らない様子。

再現料理も、やりたい年頃。
こう見えても現役調理師なので、
料理スキルはあるはず。
何かしてほしい再現料理がありましたら、コメントお願いします<(_ _)>

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